「大学院って何をするところなんだろう。」
「行った方が就活には有利なのかな?」
「行かない方がいいとも聞いたことがある」
⇒「結局どうするのがいいんだろう」
こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと
大学進学すべきかどうかは、本当に人によります。
私自身、大学院(修士課程)を卒業しています。
進学してよかったと思えることも多いですが、早く就職しておけばよかったと思うこともあります。
この記事では、私の経験をもとに以下をご紹介します。
・大学院とは何をするところなのか
・大学院に進学するメリット・デメリット
・大学院進学をオススメする人・しない人
この記事が、 進路に悩んでいる人によって、少しでも参考になれば幸いです。
それでは早速本題に入っていきましょう。
大学院とは何をするところなのか
これを一言で表すと研究です。
勉強ではありません。研究です。
勉強とは、だれかがすでに答えを作り出したものに対して、同じ正解を導けるようになることと言ってもいいでしょう。
一方で研究とは、まだ誰も知らない事実や現象と解明していくことです。
研究と聞くと、理系の人間が実験室で薬剤をかき混ぜているようなイメージが強いかもしれませんが、文系であっても大学院に進学することは可能です。
例えば、今後発展が期待される自動運転に関して、
世界中の自動運転に関する規制を調べ上げ、日本との違い、各国の問題点等をまとめ上げる。
科学的な知識はそれほど必要ありませんが、これも立派な研究です。
どんなテーマにせよ、これまでに誰も知らないことを発見し、考察する。
大学院とはこのようなことをやっていく場所なのです。
大学院進学のメリット
理系の場合、良い企業に入りやすくなる
理系学部の場合、各大学に学校推薦という制度が用意されています。
学校推薦は、多少の制約はありますが、第一志望が明確な学生にとっては、絶対に利用すべき制度です。
学校推薦の特徴
①いきなり最終面接
②受かったら絶対入社しないといけない
③企業ごとに定員が決まっている
基本的には学部生も大学院生もこの制度を利用することは可能ですが、③の定員をオーバーしてしまった場合、大学院生の方が、この制度を優先的に利用できることが多いようです。私の出身大学でもそうでした。
これを例をあげて説明します。
A大学にB社の推薦枠が1枠あったとしましょう。
A大学の学部生であるC君と
A大学の大学院生であるD君の二人がいた場合、
B社の推薦枠は大学院生であるD君が優先的に利用できるということです。
※すべての大学で院生が優先されるわけではありませんので、所属先の大学によく確認しておきましょう。
このように大学院生の方が、就活に有利な学校推薦制度を優先利用できるため、良い企業に入れる可能性は高くなると言えるでしょう。
初任給が高い&昇進が早い
すべての会社に当てはまるわけではありませんが、大学院卒の方が、初任給は2万円程度高いことが多いです。
私の会社でもそのくらいの差があります。
(メーカーなどの理系学生を多く採用する企業でこの傾向は強いですね。)
学部卒で大学院卒に対抗するには、入社直後から、1万円/1年以上のペースで昇給していかなければいけません。
これができるのは非常に優秀な一握りの人間だけでしょうから、このメリットは非常に大きいと言えます。
さらに日本の企業はまだまだ年功序列の風土がありますので、年齢が上の人間から昇進していくものです。
そもそも給料が高いことに加え、そこからの伸びも早い。
これは大きなメリットですよね。
スキル、専門的知識が身につく
先ほども述べたように、大学院とは
まだ誰も知らない事実や現象を解明するため場所です。
そのためには当然、調べ物や勉強をしていく必要があります。
その結果、知らず知らずのうちに知識やスキルが身についているものです。
私は現在勤めている会社での業務内容は、大学院時代に研究していたテーマとは全くことなるものです。
しかし大学院時代に培ったデータ処理技術や、物事を論理的に考える力などは、現在の仕事にも適用できています。
また、自分だけの専門的知識を持っていれば、将来的になにかと役に立つものです。
■大学時代に心理学を専攻しており、現在はその知識を使って、人の心をひきつけるツイート術を発信し、フォロワーを集めている人
■大学時代に中国語を専攻しており、普段はサラリーマンをやりながら副業で翻訳業をやっている人
Twitterを覗いてみると大学、大学院時代のスキルを使って活躍している人はたくさんいます。
こういった自分だけのスキルを身に着けられることも、大学院進学の大きなメリットですね。
大学院進学のデメリット
学費がかかる
当たり前ですが、進学するからにはお金がかかります。
以下のサイトによると、大学院に2年間通うだけで、国立大でも135万円ものお金がかかります。
大学院は学費がいくらかかる? 国立と私立の違いや奨学金まで解説 | 職業情報サイト キャリアガーデン(Career Garden)
私はこれらのお金を奨学金を借りてまかなっていたため、現在返済に追われる日々。
大学進学を後悔しているわけではありませんが、
この返済がなければ、どれだけ楽になるのか。
こんなことを考えてしまうことは正直ありますね。
文系だと就職難になりやすい
文系院生の就活が困難な理由を2つご紹介します。
①理系院生のような学校推薦を使えない
文系学部にはそもそも学校推薦という制度がほとんどなく、学部生、院生に関わらず、ほぼ自由応募での就活となります。
大学院生は研究で忙しいため、学部生のように全国を飛び回って就活を行うことが困難です。その結果、大学院に進学することによって、就活が不利になると言えるでしょう。
②実務経験を求められることが多い
文系の人が付く職場では、院で習得するようなマニアックな知識やスキルではなく、実際の仕事現場での実務経験を求められることが多いです。
たとえば、どれだけ世界中の法律に詳しかったとして、それを実際の社会で使えることはほとんどありません。
逆に営業スキルなどの実務経験を重視されます。
そのため、企業側からすると、若くて長く働くことができる学部生でいいや、となってしまうわけです。
仕事ができる時間が短くなる
当たり前ですが、大学院に進学した人は、普通の大卒の人よりも2年間働ける時間が短くなります。
ある程度の大企業の場合、1年目から年収500万円程度稼ぐことが可能ですので、2年で1000万円もの収入を得る機会を失ってしまいます。
大学院卒だと初任給が高く、昇進もある程度早くはなりますが、この1000前円を取り戻すにはかなりの時間がかかります。
また、院卒であってもかならず優遇されるとは限りませんので、場合によってはこの1000万円を取り返すのは不可能であることも。
これは非常に大きなデメリットですので、目先の学費だけではなく、将来のお金に関しても、よく考えてから進学するようにしましょう。
こんな人は進学すべき
どうしても入りたい会社から内定を貰えなかった
これは私のことです。
私は学部生のときに、現在勤めている会社の試験を受けましたが、残念ながら不合格。
私は幼いことからその会社で働くことを夢見て、生きてきました。
同時並行で就活を進めていた会社から内定をもらうことはできていましたが、どうしてもその夢をあきらめきれませんでした。
その気持ちだけで進学を決意。
2年間必死に勉強し、狙い通り学校推薦を勝ち取り、無事、第一志望の会社に入社することができました。
私はこの時の決断が私の人生を決めたと思っています。
夢をあきらめ、働きたくもない会社で働く。
きっと嫌になっていたでしょう。
そのような決断をせず、愚直に目標に向かって努力した結果、私は非常に楽しく仕事をすることができています。
私のような境遇の方は是非進学することをおすすめします。
明確にやりたいことがある
たとえば、文系であっても
「日本文学のエキスパートになって、大学教授になるんだ!」
という人は迷わず進学しましょう。
明確にやりたいことがある人にとって、研究に没頭できる大学院はぴったりな場所です。
「就職した方が安泰でしょ。」
みたいな周囲の雑音はフル無視して進学しましょう。
こんな人は就職すべき
特にやりたいことがないひと
「友達みんな進学するなぁ。自分もしとこうかなぁ」
「特にやりたいこともないし、進学するか。」
という理由であれば、進学することはオススメしません。
先ほども述べたように、大学院進学はそれなりのデメリットを持っています。
たまに
「やりたいことがないなぁ。院の二年間でやりたいことを見つけよう!」
という理由で進学する人がいますが、大学生活を数年やってきたのに、まだやりたいことが見つかっていない人が、追加で2年学生をやったところで、見つかるでしょうか。
全員がそうとは言いませんが、
見つけようともしない人がほとんどなのではないでしょうか。
なにより、働きながらでもやりたいことは見つけられます。
まずは就職活動をしてみましょう。
どこにも受からなかったときに、はじめて進学を考えればいいのです。
早くお金を稼ぎたい人
社会に出ると、大学時代とは比べ物にならないほどのお金を得ることが出来ます。
(もちろん仕事によりますが。)
特に年に2回のボーナス。
社会に出ると、学生時代からは考えられないようなお金を一度に得ることができるようになります。
お金がかかる趣味を持っているひと。
家の家計を少しでも助けたいひと。
このような人は、進学なんてしないで、早く社会人になり、自由にお金を使える幸せを味わうことをオススメします。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
進学か就職か悩んでいる方の少しでも参考になっていれば幸いです。
どんな選択をするにせよ、これを読んでいる人が一人でも多く、幸せな社会人生活を送れることを願っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
私のブログでは、就活生、サラリーマンに向けて様々な情報を発信しています。
興味があればその他の記事も読んでみてください。
それではまた!
コメント